幌尻岳には登山口が3つありますが、どれも大変なルートです。その中でも距離が一番短く、山小屋を使用できる平取町の振内ルートからツアーを行います。幌尻岳のルートの中で距離は一番短いといえど、沢の渡渉が何度もあります。沢の水量やルートどりによっては危険なルートです。一般的な登山を楽しむ方にとっては、この沢の渡渉が難関です。私のツアーでは、沢の渡渉に関して一番安全なルートを選んで通ります。大雨が降ると沢の状況も変わるので、どのラインで沢を通過するのかは、経験豊富な登山ガイドの指示に従うのが間違いありません。ただ、この沢の渡渉は緊張感はありますが、とっても楽しいのです。もちろん水は澄み切っていますし、多くのイワナを目にすることができるでしょう。沢を歩きながら幌尻岳の自然の深さを感じることができます。沢を歩くと、立派な幌尻山荘が出迎えてくれます。しっかりと疲れをとって翌日の登山に備えましょう。小屋泊が初めての方にも、山小屋泊のマル秘テクニックやマナーをお伝えします。夜は一緒に山話に花を咲かせましょう。翌日は、幌尻岳アタックです。深くえぐれたカールを横目に山頂を目指します。稜線では高山の可憐な花が出迎えてくれます。もちろん、ヒグマが多数生息している地域なので、クマの痕跡も感じることができますよ。重量感のある幌尻岳山頂は、日高山脈のボスと言った風格を漂わしています。